本屋しゃんのほーむぺーじ

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\本屋しゃんの旅-おのおの倉敷の太陽に集まって。夕方のアンデルセン広場と早朝の美観地区(勝手に選書付)/

投稿日:2020-12-25 更新日:

倉敷に着いたのは夕刻。
尾道から倉敷は山陽本線で1時間ちょっと。

学生さんやお仕事帰りの方たちに混ざって電車に揺られる。
スタバの新作のなんちゃらフラペチーノがおいしいとか、
テストの点数が散々だったとか、部活の先輩がかっこいいだとか。

駅に降り立つと、街が赤く染まっていた。
いきなり美しくて感動する。

ここは、倉敷駅の北側にあるアンデルセン広場。事前になんの予習も降り立ったから、この時計台にはびっくりしたわ!なんでも、1997年にデンマークのコペンハーゲンにある世界最古のテーマパーク「チボリ公園」をモデルとして「倉敷チボリ公園」が作られたとのこと。この時計台は、デンマーク・コペンハーゲン市庁舎のシンボル塔を模して作られたのだそうです。当時は、他にもアンデルセンをイメージしたアトラクションやレストラン・劇場などがあったそうだけど、2008年12月31日に閉園。だけど、その後もこうして、「倉敷チボリ公園」の一部が遺っているんだって。まさか、倉敷でデンマーク、そしてチボリ公園というワードに出会うとは。

デンマーク、そしてチボリ公園といえば、teshが絶対に本屋しゃんは気にいると思うから、人生で一度は訪れた方が良いよ!とずっとずっとずーーーっとオススメされている場所なんだ。一足お先に、倉敷でプレ体験ができたね。

わたしの他にも、時計台とともに沈む夕陽をカメラにおさめている人がたくさんいた。昼から夜への移り変わり。哀愁漂う時間帯でありながら、太陽の燃えるような赤色には胸が熱くなる。

宿泊先は倉敷国際ホテル。
駅から歩いて10分くらいかな。
美観地区のほど近く。
1人には少し大きいベッドと、広い部屋。
おきまりのベッドにもふんとダイブする儀式をしてから、眠りについた。

翌朝は少し早起きをして、美観地区をお散歩することに。
普段は観光客で賑わっているであろう街。
7:00AM。
まだお店は開いていない。
地元の人がのんびりお散歩したり、掃除したり、そんな時間帯。
とても静かで、空気がひんやりと澄んでいた。

空は一層青くて、
白壁は一層白く見えた。

大原美術館も前あたり。
白鳥たちはまだ夢の中。

どんな夢を見ているのかしら。
水の流れに身を任せてこんなにも気持ち良さそうに眠ている姿をみると、この街は安心できる場所なんだなあと感じた。そんな、知る由もない白鳥の夢と、本当の気持ちを妄想しながら、ふと目を上に向けると、とんでもなく美しい朝陽が昇っていたの!


思わずカメラを向ける。
すると、わたしの他にも数人が朝陽を写真に撮っていたわ。
アンデルセン広場の時と同じく。
沈みゆくも太陽、昇るのも太陽。何れにせよ、太陽は人を不思議と惹きつける。
さあ、今日は倉敷をどうやって楽しもうかしらと、朝陽をぼーっと眺めながら考えていたら「何してるの?なんか珍しい物でもあるのかね?」と声をかけられる。

振り向くと可愛らしいおばあちゃんが立っていた。
みんなが同じ方向にカメラを向けているから不思議に思ったらしい。

「朝陽がとっても綺麗だから。だから、みんな写真を撮っているのですよ」と答えると、「なるほどなあ。毎日、散歩していると気づかないけど、この街は気持ちいいでしょう」とおばあちゃん。素敵な岡山弁で。

こんな他愛もないやり取りがきっかけとなり、おばあちゃんとの会話がぐんぐんと膨らんでいった。はじめは、お姉さんはどこから来たんだとか、倉敷ならここがおすすめだよとか、地元の方と観光客のコミュニケーションだったのだけど、だんだんとおばあちゃんの若いころの話とか、趣味の話とかになっていき、しまいには「あんたこれからどうするん?朝ごはんはまだなんでしょ?まだ時間あるなら、いい喫茶店があるからモーニングを食べよう」と誘われ、おばあちゃんオススメの喫茶店「喫茶K」で一息つくことに。


カランコロンと喫茶店のドアを開ける。まだオープン前なのに、店主のママもおばあちゃんが来たことに驚きもしない。ちなみにママはとても美人なお母さん。一緒にお店をきりもりしている妹さんも美人さん。つまり、美人姉妹!「そこで出会ったお姉さん。フルーツやらがついてくるモーニングあったでしょ。あれ、食べさせてあげて」。もはや、メニューを見る間もなく、わたしに選ぶという権限はなく(笑)。店主はチラッとわたしの方を見て「本当は開店前なのよ。おばあちゃんは、勝手知ってるから、この時間帯にくるのよ」とひとこと。「すみません……わたしまでついて来ちゃって。おさわがせします」と平謝り。


しかし、である。オープン前の「喫茶K」に常連さんが集まってきた。
そんなみなさんに、倉敷や岡山とのこと、あと大衆演劇について、いろちろ教えてもらって、気がつけば朝陽の下でおばあちゃんと出会ってから、3時間も一緒にいた。

喫茶Kは50年も続いているとのこと。店内のランプシェードは貝殻で作られたお花柄で、とってもかわいかった〜。がんばって見つけたのよっと、ママ。隅々まで、ママのセンスと気配りが行き届いていて落ち着ける空間でした。

70歳まで看護婦さんとして働いて、芸能が好きで、B’zとEXILEが好きだけど、最近は大衆演劇にハマってるというおばあちゃん。病院に行かねばとのことでお別れしたけど、「病院に行かなくていいなら、あんたと一日一緒にいて、いろいろ案内したいわあー。だけど、この間、病院をサボったから今日はいかなきと怒られちゃう」と、おばあちゃん。嬉しいこと言ってくれるけど、ちゃんと病院に行ってください(笑)

朝陽に惹き寄せられた、縁。
朝から不思議な体験をしたなあ。

おばあちゃん。こちらこそ楽しい時間と出会いをありがとうございました。
どうぞお元気で。



旅の醍醐味。一期一会にはじまった倉敷の旅がはじまりました。

ちなみに喫茶Kのモーニングは量もほどよく、とても美味しかった。さすが、岡山、フルーツの深い甘さに感動したわ!ランチも安くて美味しいのよ〜〜とオススメしてもらったので、今度行くときはお昼時に行こ〜。

大衆演劇の情報誌を見ながら、推しの役者さんとか劇場を教えてくれたおばあちゃん。


お店情報

喫茶K
地元の人に愛される老舗喫茶。
倉敷旅のモーニングならココね。

処:岡山県倉敷市阿知2-2-17
※美観地区からほど近い商店街にあります〜。

https://tabelog.com/okayama/A3302/A330201/33005570/

勝手に選書。

『47都道府県の純喫茶 愛すべき110軒の記録と記憶』(山之内 遼、実業之日本社、2020)
『あ・い・た・く・て (小さい詩集)』(工藤直子&佐野洋子、大日本図書、1991)
『太陽をかこう』(ブルーノ・ムナーリ、至光社、1984)
『モネの絵本―太陽とおいかけっこ』(結城昌子、小学館、1993)
『あさになったのでまどをあけますよ』(荒井良二、偕成社 、2011)

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