BLOG bookshoptraveller EVENT RECCOMEND STORE WORKS 本/ZINE

\選者紹介② 花ちゃん文庫さん、やまね洞さん、まるいっこさん :ビジネス&カルチャーブック『tattva』創刊記念ブックフェア@BOOKSHOP TRAVELLER/

投稿日:2021-05-06 更新日:

下北沢の本屋さん BOOKSHOP TRAVELLERで開催中の「ビジネス&カルチャーブック『tattva』創刊記念ブックフェア − BOOKSHOP TRAVELLER の店主たちが選ぶ『なやむをなやむのはきっといいこと』という気持ちに寄り添う本」。このブックフェアでは、BOOKSHOP TRAVELLERを間借りしている店主さんたちに、『tattva』創刊号のテーマ「なやむをなやむのはきっといいこと」から着想を得て選書していただいた本をご紹介しています(もちろんご購入いただけますよ〜)。

ぜひ、店頭で誰がどんな本を選んだのかをご覧いただきたい!!のですが、世界の状況がそれを阻むので……本屋しゃんのほーむぺーじで、数回に分けて選者のみなさんの選書&選書コメントをご紹介中。今回は第2弾です。今回も3人の方の選書とコメントをご紹介します。

さあ、みなさんが「なやむをなやむのはきっといいこと」をテーマにどんな本を選んでくれたのでしょうか。

本を選んでくれた人 4人目
花ちゃん文庫さん

「花ちゃん文庫」の店主さんは、花ちゃんのお母さんであり、国語の先生。花ちゃんや教え子さんと一緒に読みたい本を並べられています。選書のコンセプトは、「教科書に載ってないけど勧めたい本」でキーワードは「短詩」「戦争」「花」の3つ。
ステキだなあ。教科書や学校を飛び出して、子どもたちの世界をぐんっと広げ、深めてくれる本屋さんですね。本屋しゃんも小さい頃に出会った本が、どれだけ土台になっているのかということを、今になって強く感じているので、花ちゃん文庫さんのオススメ本にたくさんの人に触れてほしいなあ。

そんな花ちゃん文庫さんが「なやむをなやむのはきっといいこと」をテーマに選んでくれた本とコメントはこちら。

『最初の悪い男』著:ミランダ・ジュライ 出版社:新潮社

43歳独身、職場の年上男性に片思いをしながら、9歳のときに出会い生き別れとなった運命の赤ん坊、クベルコ・ボンディとの再会を夢見る――。これがミランダ・ジュライの長編小説「最初の悪い男」の主人公、シェリルの日常だ。幼い頃のひとり遊びを大人になっても続けたら、煮詰まりすぎて、こんな奇人になるのかな。でも、上司の娘である美人で巨乳で足の臭いケリーと共同生活することになって、彼女の箱庭にひびが入り始める。 シェリルみたいな煮詰まったイタさ、って誰でも身に覚えがあるんじゃなかろうか。ページをめくるごとに唖然とする展開が待っているけれど、最後には、イタい自分へのわだかまりが決壊して、すごく楽になれる小説。

選書&選書コメント:花ちゃん文庫さん

花ちゃん文庫twitter: https://twitter.com/hanachanbunko

本を選んでくれた人 5人目
やまね洞さん

歴史文化中心で、主に古本、新刊書を取り扱っている「やまね洞」さん。現在は、無店舗でいらっしゃいますが、紙の本にふれる場所として小さな図書館をつくり、本が身近にある空間を作りたい!!という夢に向かって、進まれていらっしゃいます。「やまね洞」さんの棚を拝見すると、いつもなんて気骨のある本屋さんなの!と感動してしまいます。まさに、「紙の本に触れる」喜びを感じることができます。他にも、幻影書店街 への参加、読書空間みかも さんのお手伝いなどなど積極的にご活躍中です。

そんなやまね洞さんが「なやむをなやむのはきっといいこと」をテーマに選んでくれた本とコメントはこちら。

『「日本」とは何か (日本の歴史 00 講談社版)』
著:網野善彦 出版社:講談社

日本の歴史を知る、学ぶ、考える―。 「私」は日本についてどこまでわかっているのだろう―。 日本中世史の研究者であった網野善彦氏は、日本史の教科書ではよくわからない庶民の姿を明らかにしようとしました。それは、氏が唯物史観を疑い、宮本常一らの活動を見聞きしたところからの視点で、史料には残らなかった市井の人々について、史料だけでなく資料も使い研究を続けたことで成果を生み、現在の歴史研究で普通に見られる歴史考古学の援用という流れを生み出しました。 この本は、病床にあった網野氏なりの「日本」が総括された本です。 「日本」は、現在の「日本」と断絶してはいないか。新たな問いを投げかけています。

選書&選書コメント:やまね洞さん

やまね洞さんtwitter: https://twitter.com/inemuriyamanedo

本を選んでくれた人 6人目
まるいっこさん

「まるいっこ」さん。ころんとあったかい名前ですよね。
「まるいっこ」は「丸一個」からの店主さんの造語。
そんな新しく生まれたこの言葉には、属性、立場、役割などから解放されて、ただの自分、まるいっこになるという意味がこめられているそうです。 誰もがしょってるものおろして、ただの丸、1個になれる居場所として、いつかどこかに、本や雑貨があってお茶ができ、ゆっくりできるお店「まるいっこ」をひらきたいという夢をお持ちでいらっしゃいます。本屋しゃんも、本と一緒に過ごす時間、本屋さんに入り時間は、その世界に没入できて、ざわついていた心がスッと整うので、まるいっこさんのコンセプトがとても心に響きます。

BOOKSHOP TRAVELLERでは松田奈那子さんの絵本『こびん』をはじめ、本書に触発されてご自身で作られたメッセージボトルなどなど、まあるい気持ちになることができる本がみなさんをお待ちしてますよ〜。

そんなまるいっこさんが「なやむをなやむのはきっといいこと」をテーマに選んでくれた本とコメントはこちら。

『わたしはなにも悪くない』著:小林エリコ 出版社:晶文社

生きづらさ、悩みがある全ての人へ伝えたい。
あなたは何も悪くない。
あらゆる苦難を経験した人の言葉は力になる。
なやむをなやむのはきっといいこと。

選書&選書コメント:まるいっこさん

まるいっこさんtwitter: https://twitter.com/maruikko

まるいっこさんtwitter: https://twitter.com/maruikko

花ちゃん文庫さん、やまね洞さん、まるいっこさん、選書にご協力いただきありがとうございました!BOOKSHOP TRAVELLERにいらしていただいた際には、『tattva』創刊記念フェアとともに、みなさんのひと箱本屋もぜひのぞいてください。

では、次回も選者紹介もお楽しみに!!

選者紹介第1弾はこちら

ブックフェア詳細

ビジネス&カルチャーブック『tattva』 創刊記念ブックフェア
BOOKSHOP TRAVELLER メンバーが選ぶ
「なやむをなやむのはきっといいこと」 という気持ちに寄り添う本

会期:2021年5/3(月)〜5/31(月)12:00〜19:00
※水・木休み。定休日でも店主がいる場合はオープンするので、BOOKSHOP TRAVELLER 各種SNSで最新情報をご確認ください。
会場:BOOKSHOP TRAVELLER内
   前期 5/3(月)〜5月23日(日)ギャラリーC(店内入ってすぐ右側)
   後期 5/24(月)〜5月31日(月)店内一番奥のフェアコーナー
住所:155-0031 東京都世田谷区北沢2丁目30−11BALLOND’ESSAI ART GALLERY 3F 奥(https://wakkyhr.wixsite.com/bookshoptraveller

協力:株式会社BOOTLEG
企画・主催:本屋しゃん

詳細はこちら

-BLOG, bookshoptraveller, EVENT, RECCOMEND, STORE, WORKS, 本/ZINE
-, , , , , , ,

執筆者:

関連記事

\10/18は千葉市「市民の日」−千葉市美術館 観覧無料DAY/⭐︎

本日10/18(日)は「市民の日」ということで、千葉市美術館が観覧無料になるそうです!!企画展「宮島達男 クロニクル 1995-2020」、そして常設展「千葉市美術館コレクション名品選2020」も無料 …

\人が集まる場所っていいなあ。あったかいなあ。−麻生知子『こたつ』(福音館書店)/

こたつ。最後に入ったのはいつだろう。ん〜〜〜、全く思い出せない。小さい頃、新潟の西蒲原郡というところに住んでいた。そこにはこたつがあった。新潟らしい、静かにしんしんと降る雪を窓からぼーっと眺めながら、 …

\メディア掲載一覧 野菜と日本酒と落語の会 @ 元映画館 笑福亭羽光 「本と映画好きのあなたへ」/

野菜と日本酒と落語の会 @ 元映画館 笑福亭羽光 「本と映画好きのあなたへ」をたくさんのメディアにてご紹介いただいています。嬉しいかぎり!心より感謝です。この場を借りて改めて御礼申し上げます。東京新聞 …

吉田 和夏|まばゆい迷路GALLERY MoMo Ryogoku~2024年 2月17日(土)

ニコちゃんマークがポルカドットのように配された派手なセーターが軒先につるされている。地はネオングリーンで、ニコちゃんマークを囲むようにスパンコールが付けられている。けばけばしいくせに、満面の笑みを向け …

\本屋しゃんおすすめイベントー east TOKYO BOOK PARK@錦糸町パルコ3階/

千葉市美術館に行くときは、錦糸町で乗り換えをするの。だから、錦糸町は最近ちょっとご縁のある街。千葉市美術館での仕事が始まる前は、足を踏み入れたことはほとんどなかった。一度だけ、河内音頭を踊りに行ったな …