渋谷フクラス一階にある観光支援施設&アートセンター「 shibuya-san」。
スタッフはイタリアやドイツ、台湾などなど世界中から集まっていて、内装は建築家 青木淳さん、ロゴは仲條正義さんのデザイン。企画展をはじめ、英会話やボードゲームの交流会、音楽ライブや、施設を飛び出してグルメツアーや自転車ツアー企画などを精力的に行っている……行きたくなる、会いたくなる、 今までにない観光支援施設です。
そんなshibuya-sanではじまったシリーズ「小さな旅行博覧会」。
「旅」をテーマに世界中のさまざまな魅力を展示やイベントを発信することで、人や情報、そして文化が集まるハブ空間でありたいという想いで本企画は誕生しました。
そして、現在、「小さな旅行博覧会」第一弾として、「おいでよおきなわ、おいでよやんばる展」が開催中です。
光栄なことに本屋しゃんは本展の選書コーナーづくりを担当させていただきました。謝謝。
海、太陽、ごはん、人、色、建築、芸能…などなど沖縄には訪れる者を虜にする魅力がたくさんありますよね。
今回の選書では、そんな沖縄の魅力を、新しい視点で楽しめる本を選びました。
朝ドラ「ちむどんどん」関連書、写真集、ガイドブック、エッセイ、絵本、ZINEなどジャンルは様々。
選書のために、沖縄のこと、沖縄の関連書をリサーチをしていると、沖縄は海や太陽、森などの自然の力、そして伝統文化の力を、若い世代が吸収して、新しい形で発信をしているなあと気づきました。正直、それまでのわたしの中での沖縄は、伝統的な姿で止まってしまっていました。しかし、こんなにも豊かに新しいカルチャーやコミュニティが誕生して、育っているということに感動。意図的にリデザインされているというより、沖縄で、今、発信されているカルチャーには、自然と沖縄の魅力が生きている、しみ込んでいると感じました。
もうひとつの気づきは、今回、選書した本は全て「人」の気配があること。料理本やガイドブックでは、お料理や商品がフィーチャーされているのはもちろんですが、それと同じくらい、店主さんたちが紹介されていて、「食べたい!」「行きたい!」という想いと共に、「会いたい!」気持ちが膨らみます。人が直接紹介されている本でなくても、本を作った人、絵を描いた人の気配が漂っている。沖縄の人のあたたかさ、これは何よりも沖縄の魅力なのかもしれません。
わたしがはじめて沖縄を訪れたのは中学生の修学旅行。
確かに、一番記憶に残っているのは、沖縄の人たちとの出会いかもしれません。乗り込んだタクシーの運転手さんがこっそり連れて行ってくれた小さなビーチ。砂浜の白さと、透き通る海、そこに泳ぐ小さな魚たち。中学生のわたしにはどれもこれもキラキラ輝いて見えた。はじめ、タクシーの運転手さんの言葉がわからなかったけど、お別れしなくちゃいけない頃には、だんだんと慣れてきて楽しかったし、言葉の分からなさはあまり問題じゃないことに気づいた。沖縄そば屋のお母さんも、機織りを教えてくれたお姉さんも、ガラスの吹き方を手ほどきしてくれたおじちゃんも、みんな優しくて陽気だったな~。その頃はまだ、中学生でもおみやげにオリオンビールを買って帰れてたなあ。手触りのある、人との出会いは大切ですね。
本を通じて、沖縄、やんばる地域の魅力を深めたり、広げたり、発見していただけたら嬉しいです。
ぜひ、会場でお手に取ってご覧ください。みなさまのご来場を心よりお待ちしております。
イベント詳細
おいでよおきなわ、おいでよやんばる展
2022年6月10日(金)~7月10日(日) 10:00~20:00
入場無料
主催:shibuya-san
特別協力:東急不動産株式会社、一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー
協力:銀座わしたショップ、株式会社東京ニュース通信社、east side tokyo、「ちむどんどん」横浜鶴見プロジェクト実行委員会、沖縄企画ユンタクヤ
選書:本屋しゃん
※詳細はshibuya-san WEBサイトをご覧ください。
https://shibuya-san.co.jp/exhibitions/oideyookinawa/