下北沢の本屋さん BOOKSHOP TRAVELLERで開催中の「ビジネス&カルチャーブック『tattva』創刊記念ブックフェア − BOOKSHOP TRAVELLER の店主たちが選ぶ『なやむをなやむのはきっといいこと』という気持ちに寄り添う本」。このブックフェアでは、BOOKSHOP TRAVELLERを間借りしている店主さんたちに、『tattva』創刊号のテーマ「なやむをなやむのはきっといいこと」から着想を得て選書していただいた本をご紹介しています(もちろんご購入いただけますよ〜)。
ぜひ、店頭で誰がどんな本を選んだのかをご覧いただきたい!!のですが、世界の状況がそれを阻むので……本屋しゃんのほーむぺーじで、数回に分けて選者のみなさんの選書&選書コメントをご紹介していきます。
さあ、みなさんが「なやむをなやむのはきっといいこと」をテーマにどんな本を選んでくれたのでしょうか。今回は3人の方の選書とコメントをご紹介します。
本を選んでくれた人 1人目
BOOKSHOP LOVER 和氣正幸(わき・まさゆき)さん
『tattva』フェアの会場でもるBOOKSHOP TRAVELLERの店主の和氣正幸さん。和氣さんは「BOOKSHOP LOVER」の屋号で活動をされる独立書店を応援する本屋ライターさん。『東京わざわざ行きたい街の本屋さん』『日本の小さな本屋さん』など、単著や共著もたくさん。いつも元気で、明るくみんなを迎えてくれます。常に踊ってるイメージ(笑)
そんな和氣さんが「なやむをなやむのはきっといいこと」をテーマに選んでくれた本とコメントはこちら。
『プラネテス(3)』著:幸村 誠 出版社:講談社
選書&選書コメント:BOOKSHOP LOVER 和氣正幸さん
夢を達成したあとの虚無感とそれを乗り越えるために必要だったこと。人生というか世界というか大きなものに対したとき、人は悩みの本質に迫れるのではないだろうか。とはいえ、そこで出てくる答えはとても陳腐だ。陳腐なのに胸に刺さる。幸村誠先生、大好きです。
『プラネテス』は全4巻ですが、なぜ3巻を選書されたのでしょうか。気になる方は、BOOKSHOP TRAVELLERで和氣さんに伺ってみてください〜。あつく語ってくれるはずです(笑)
BOOKSHOP LOVER WEBページ https://bookshop-lover.com/
本を選んでくれた人 2人目
小山右人(こやま・ゆーじん)さん
小山右人さんは、小説家で画家で、医師という、超がつくほど多岐にわたってご活躍をされています。著書『マンモスの牙』では、第28回新潮新人賞を受賞。以来、フランスの出版社Esthétiques Éditionsより著書の翻訳版が多数出版されています。
そんな小山さんが「なやむをなやむのはきっといいこと」をテーマに選んでくれた本とコメントはこちら。
『「声」前篇』著:小山右人 出版社:Esthétiques Éditions
選書&選書コメント:小山右人さん
小説「声」は、初めての告白を恋人に拒絶され、声を失った若者、すなわち人間全てを打ち砕かれたに等しい若者の悩みを癒せるか、が基本の主題。主人公のセラピストと若者の対話は、宿命的に声の本質に突き当たり、行き詰まる。 「一度発せられた声は、二度と消えない! 書かれた言葉、録音された声は、容易く消すことができるのに反し」 セラピストが見いだした真理に共鳴した同年配の男が、自らの窮地から脱するため、真冬の佐渡ヶ島に渡り、流刑で不本意な最期を遂げた世阿弥の叫びを荒海に聴き、声の本質に触れると、呪縛が解け始める。その体験にセラピストは驚愕に打たれ、セラピーの磁場にも変化がもたらされる。
たくさんご著書がある中から、1冊を選んでくださいました。しかも、サイン入りとは嬉しいな〜。
小山右人さん twitter: https://twitter.com/gmai_yujin
instagram: https://www.instagram.com/yujin.koyama/
本を選んでくれた人 3人目
あれこれ好日BOOKS 宇山りみ子さん
「あれやこれやの本たち」が「ひと箱本屋を居場所に集まってきた」というコンセプトでひと箱本屋を営む「あれこれ好日BOOKS」さん。店主は宇山りみ子さん。「好き日になりますように」という想いが棚に込められていてます。本たちが賑やかにひと箱本屋さんに集まってきた様子を想像すると、なんだかかわいくていいなあ。「好き」な1冊に出会えた日は、好きな日として心に残りますね。
そんな「あれこれ好日BOOKS」店主の宇山りみ子さんが「なやむをなやむのはきっといいこと」をテーマに選んでくれた本とコメントはこちら。
『いきもの人生相談室』
選書&選書コメント:「あれこれ好日BOOKS」店主の宇山りみ子さん
監修・小泉忠明、文・小林百合子、絵・小幡彩貴
出版社:山と渓谷社
人間の悩みに、野生の動物がその生態の紹介をつうじて回答する本です。悩みは解決しないかもしれないけれど、動物たちは、まさに「今を生きる存在」としてそこにあるというのが感じられます。動物たちのカラー写真もあり、生き物たちの生き様に目を向けてほしいというのが狙いかもしれません。
実は、本屋しゃんも好きな一冊です。動物たちから、生きる術のヒントをたくさんもらえるんですよ〜。
和氣さん、小山さん、宇山さん、選書にご協力いただきありがとうございました!BOOKSHOP TRAVELLERにいらしていただいた際には、『tattva』創刊記念フェアとともに、みなさんのひと箱本屋もぜひのぞいてください。
では、次回も選者紹介もお楽しみに。
ブックフェア詳細
ビジネス&カルチャーブック『tattva』 創刊記念ブックフェア
BOOKSHOP TRAVELLER メンバーが選ぶ
「なやむをなやむのはきっといいこと」 という気持ちに寄り添う本
会期:2021年5/3(月)〜5/31(月)12:00〜19:00
※水・木休み。定休日でも店主がいる場合はオープンするので、BOOKSHOP TRAVELLER 各種SNSで最新情報をご確認ください。
会場:BOOKSHOP TRAVELLER内
前期 5/3(月)〜5月23日(日)ギャラリーC(店内入ってすぐ右側)
後期 5/24(月)〜5月31日(月)店内一番奥のフェアコーナー
住所:155-0031 東京都世田谷区北沢2丁目30−11BALLOND’ESSAI ART GALLERY 3F 奥(https://wakkyhr.wixsite.com/bookshoptraveller)
協力:株式会社BOOTLEG
企画・主催:本屋しゃん
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