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\選者紹介④ 朔北社さん、LIBRISさん、&本屋しゃん:ビジネス&カルチャーブック『tattva』創刊記念ブックフェア@BOOKSHOP TRAVELLER/

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下北沢の本屋さん BOOKSHOP TRAVELLERで開催中の「ビジネス&カルチャーブック『tattva』創刊記念ブックフェア − BOOKSHOP TRAVELLER の店主たちが選ぶ『なやむをなやむのはきっといいこと』という気持ちに寄り添う本」。このブックフェアでは、BOOKSHOP TRAVELLERを間借りしている店主さんたちに、『tattva』創刊号のテーマ「なやむをなやむのはきっといいこと」から着想を得て選書していただいた本をご紹介しています(もちろんご購入いただけますよ〜)。

ぜひ、店頭で誰がどんな本を選んだのかをご覧いただきたい!!のですが、世界の状況がそれを阻むので……本屋しゃんのほーむぺーじで、数回に分けて選者のみなさんの選書&選書コメントをご紹介中。今回は第4弾です。今回も2人の方&本屋しゃんの選書とコメントをご紹介します。

さあ、みなさんが「なやむをなやむのはきっといいこと」をテーマにどんな本を選んでくれたのでしょうか。

本を選んでくれた人 10人目
朔北社(さくほくしゃ)さん

朔北社さんは、児童書(絵本・よみもの)、音楽、歴史、文学の本を出している出版社さんです。BOOKSHOP TRAVELLERには出版社さんもお店を構えられているのです。作り手さんが、直接、読者に本を届けることができる素敵な場所ですね!朔北社さんの棚も、朔北社で丁寧に作られた本がみなさまとの出会いを待っていますよ〜。ところで、朔北社さんの「朔北」ってなんでしょうか。夏目漱石の小説「草枕」の中に、日露戦争に触れたくだりで、満州(現在の中国東北部)のことをさして、「朔北の曠野を…」と出てくるそうです。「朔北」とは一般的には北方塞外の地のことで、ここから「堪え忍ぶ意志力と暖かな南の国に憧れる気持ち」を込めて、「朔北社」と名づけられたようです。朔北社さんの本からは、考える力が鍛えられるとともに、やわらかい気持ちを大切にするきっかけになりそうです!

そんな朔北社さんが「なやむをなやむのはきっといいこと」をテーマに選んでくれた本とコメントはこちら。

『ミスターオレンジ』トゥルース・マティ作/野坂悦子訳 出版社:朔北社

画家ミスターオレンジと出会い、少年ライナスは大きく変わった。 兵隊になった兄を誇りに思うライナスが少しずつ戦争の恐ろしさに気がつく。ミスターオレンジは、想像力の本当の価値を語り、ライナスも想像の自由を守ることの意味を自分なりに考え始める。 悩み考えることは想像力を豊かにする。今の私たちに必要なこと。

選書&選書コメント:朔北社

朔北社 公式WEBサイト: http://www.sakuhokusha.co.jp/
朔北社 twitter: https://twitter.com/Sakuhokusha

本を選んでくれた人 11人目
LIBRIS(りぶりす)さん

今度遊びに行く街には本屋さんがあるかしら、この街にはどんな本屋さんとの出会いがあるかしら。そんな本屋さんとの出会いを楽しみにしているみなさんには「LIBRIS」さんをぜひ知っていただきたいです!LIBRISさんは、ネットショップ導入支援など本屋さんの業務支援をされるとともに、行きたい本屋さんが見つかる本屋の情報サイト「LIBRIS」を運営されています。実は、本屋さんの情報がこんなにまとまっているサイトってないですよね。情報をまとめて発信してくださる活動ってとても大切だと思います。本屋さんのアーカイヴとして、資料としても貴重ですよね。本屋好きさんは要チェック〜。

そんなLIBRISさんが「なやむをなやむのはきっといいこと」をテーマに選んでくれた本とコメントはこちら。

『自分の中に孤独を抱け』著者:岡本太郎 出版社:青春出版社

「なやむをなやむ」ときは、孤独な時だと思う。だけど、この本では孤独こそ人間の必然であり、悲壮感でとらえることはないと言う。『人間がいちばん人間的なのは孤独であるときなんだ。・・・孤独であるからこそ、無限の視野がひらける。』 「芸術は爆発だ」というシンプルすぎる名言も、岡本太郎自身が長く孤独と向き合ってきたからこそ、表出された言葉なのだろう。フランスで感じた「孤独」、そして故郷の日本に帰ってきてからもなお闘い続けた「孤独」。この本では岡本太郎の孤独との向き合い方=闘い方について力強い言葉で描かれている。 あまり拗らせすぎると天涯孤独になりそうだが、たまには孤独に悩んでみても良いかもしれない。

選書&選書コメント:LIBRISさん

行きたい本屋さんが見つかる検索サイト「LIBRIS」: https://libris.ne.jp/

本を選んだ人 12人目
本屋しゃん

はい。BOOKSHOP TRAVELLERでの『tattva』創刊記念ブックフェアを企画しました本屋しゃんです。ご縁あって、本屋しゃんは、本誌の連載「トリメガ研究所は語る」のファシリテーションと構成を担当しています。普段は、「本好きとアート好きって繋がれると思う」そんな想いを土台に、本とアートにまつわるイベントやブックフェアの企画・文筆をしています。千葉市美術館のミュージアムショップ BATICA 選書&本棚づくりを担当したり、アートイベントの広報のお手伝いや、時にアーティストさんの作品制作のサポートなども。世界が落ち着いたらさ、また、みなさんに本やアートを楽しんでいただけるきっかけとなるイベントをたくさんイベント企画したいです!

そんな、本屋しゃんは「なやむをなやむのはきっといいこと」をテーマにこんな本を選びました

『台所のオーケストラ』著:高峰 秀子 出版社:文春文庫

「食べること」は大好きだ。「料理」にも興味がある。わたしだって台所に立つ。しかし、致命的に問題なのは、料理があまりうまくない。だからといって、レシピ本をめくりながら、包丁をトントン、お鍋をグツグツ、塩コショウは少々で……玉ねぎは飴色になるまで炒めてね……と「その通り」に作るのはどうも性に合わずに苦手である。これはわたしにとっての「なやみ」。「私の即席料理はその日の気分や健康の工合でサジかげんもコロコロと変わるから、だいたいの目安、目分量でしか紹介することができない。人にはそれぞれ自分の舌があり、好みの味というものがあるのだから、あとはご自身の舌と相談しながら作ってみてください、ということである」と、高峰秀子さん。いろいろな食材の高峰流美味な調理法が紹介されている本書は、確かに「だいたい」のレシピ。切って茹でて、あとはかぶりついちゃえ! とまあ、こんな勢いだ。この本に出会ってから、悩みは楽しみに変わり、いまでは、台所が悩みとおさらばできる貴重な場所になっている。

選書&選書コメント:本屋しゃん

『dope dino』吉田和夏

愛する人との距離感って悩ましい。
近づきたいけど、近づきすぎると怪我をする。
愛のディスタンス。

選書&選書コメント:本屋しゃん

本屋しゃんtwitter: https://twitter.com/honyashan

朔北社さん、LIBRISさん、選書にご協力いただきありがとうございました!BOOKSHOP TRAVELLERにいらしていただいた際には、『tattva』創刊記念フェアとともに、みなさんのひと箱本屋もぜひのぞいてください。

では、次回も選者紹介もお楽しみに!!

他にも素敵な選者さんがたくさん!ぜひこちらもご覧ください。

ブックフェア詳細

ビジネス&カルチャーブック『tattva』 創刊記念ブックフェア
BOOKSHOP TRAVELLER メンバーが選ぶ
「なやむをなやむのはきっといいこと」 という気持ちに寄り添う本

会期:2021年5/3(月)〜5/31(月)12:00〜19:00
※水・木休み。定休日でも店主がいる場合はオープンするので、BOOKSHOP TRAVELLER 各種SNSで最新情報をご確認ください。
会場:BOOKSHOP TRAVELLER内
   前期 5/3(月)〜5月23日(日)ギャラリーC(店内入ってすぐ右側)
   後期 5/24(月)〜5月31日(月)店内一番奥のフェアコーナー
住所:155-0031 東京都世田谷区北沢2丁目30−11BALLOND’ESSAI ART GALLERY 3F 奥(https://wakkyhr.wixsite.com/bookshoptraveller

協力:株式会社BOOTLEG
企画・主催:本屋しゃん

詳細はこちら

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