2021年7月13日から千葉市美術館では2つの企画展がはじまります!
「平木コレクションによる 前川千帆」展
そして、同館のコレクションを元に企画された「江戸絵画で笑おう」
前川千帆(まえかわ・せんぱん 1888-1960)。
チラシやポスターがかわいらしいデザインが千帆の魅力をとってもステキに伝えてくれているなあと感じているのですが、「センパンさんのほのぼの版画ワールド」のキャッチフレーズのとおり、ほっこり、ほのぼのできる画風で愛されている創作版画家です。木版です。展覧会タイトルのフォントも木版のようで、千帆の技術についてもデザインを通じて発信されているのは秀悦! デザインの力ってすごいですね。
そして、「笑い」をコンセプトに千葉市美術館のコレクション品によって作られた「江戸絵画」の展覧会。ほのぼのセンパンさんワールドに、笑える江戸絵画とは、2021年の夏の千葉市美術館は、何やらとっても楽しいことになっておりますよ〜!
今回も、この2つの展覧会をもっと楽しんでいただくために、ミュージアムショップのBATICAでは本屋しゃんが選書をしたブックフェアを開催!!!
しかしですね、センパンさんの書籍は残念ながら現在手に入るものがほとんどありません。そこで、センパンさんの魅力を、その周辺から感じてもらおう!という想いからブックフェアでは、センパンさんの絵の先生、同期の版画家や漫画家に関する本、さらに、センパンさんの生きた時代のにタイムスリップしていただくために、その時代の様子がよく伝わってくる小説や民俗学書などをご用意しました。
センパンさんの洋画の先生である浅井忠
センパンさんとともに創作版画家の「御三家」の一人とされていた恩地孝四郎
センパンさんに師事した畦地梅太郎
昭和49年に山と溪谷社より刊行された畦地の版画集『山湖』では、畦地は「山の意を得山の言葉を知る唯一人」であるとセンパンさんが序文を寄せています。
センパンさんとともに日本版画会の設立メンバーの一人であった棟方志功
センパンさんと同じく昭和期に新聞漫画でも活躍した長谷川町子
センパンさんが晩年を過ごした荻窪
前の芸名「悠木千帆」はセンパンさんにあやかったという樹木希林
などなど。
さらに、店内様々なところにセンパンさんを彷彿させる本をちりばめています。センパンさんが愛した版画の魅力を、子どもから大人まで、現代の版画作品からも感じていただきたいなと思い、版画で作られた絵本も集めました。忘れちゃいけない温泉本も!!
江戸絵画もほっこりした作品がテーマになっているのに、内容充実な気骨ある本を集めましたよ〜。禅画あり、花鳥画、戯画、妖怪ものあり!
ちなみに、「ほのぼの」という言葉は、夜が明けてかすかに明るくなる様子という意味があるようです。明けない夜がないとシェイクスピアも言っていますよね。まだまだ大変な時期が続いて、心身ともに疲れちゃうし、ああ、この暗がりはいつ明けるんだろうという気持ちにもなってしまいますよね。しかし!今年の千葉市美術館の企画展に触れたら、きっと「ほのぼの」と、明るい光が差しこんできて、自然と笑顔が溢れてくると思います。
そんなみなさんの「ほのぼの」に、BATICAの本たちも寄り添うことができたら幸せです。
どうかみなさま、ステキな夏を!!
展覧会情報
平木コレクションによる 前川千帆展
会期:2021年7月13日(火)〜2021年9月20日(月・祝)
会場:千葉市美術館
※詳細は美術館公式サイトをご覧ください。
コレクション展 江戸絵画と笑おう
会期:2021年7月13日(火)〜2021年9月20日(月・祝)
会場:千葉市美術館
※詳細は美術館公式サイトをご覧ください。